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EO Hokurikuメンバー対談 ♯003-1 【前編】EO Hokuriku歴代会長が語る「挑戦し続ける経営者」の条件

メンバーの声

会社経営に大きな問題があるわけではない。売上も伸びているし、生活にも困っていない。それでも、経営者はなぜ新たな環境を求めるのでしょうか。
今回の対談では、EO Hokurikuの3期・4期・5期会長を務める3名に、入会のきっかけやEOで得た学び、経営者としての成長、そしてこれからの北陸への想いについて語っていただきました。
「EOは動物園ではなく、サバンナだ。」
これは対談の中で飛び出した印象的な言葉です。
守られた環境ではなく、自ら学び、自ら挑戦し、自ら成長を掴みにいく世界。北陸から日本を変えようと挑戦する経営者たちのリアルな声をお届けします。

プロフィール

花田 将司(ニックネーム:ぼっちゃん)
いなほ化工株式会社 代表取締役
1954年(昭和29年)設立、3代目社長。農業資材の製造販売事業を主軸に、タリーズコーヒー等の飲食業も展開している。
EO Hokurikuには2022年のチャプターローンチ時より入会。3期目の会長を務めた。

長江 努(ニックネーム:トムさん)
ディレクションズ・グループ株式会社 代表取締役
2004年に株式会社ディレクションズを設立し、2023年にホールディングス化。映像コンテンツをはじめ、舞台やゲーム開発、ブランディングなど幅広くクリエイティブ事業を展開している。
2019年にEO Tokyo Centralに入会。2022年のEO Hokurikuローンチ時に、ダブルチャプターとして所属。現在はEO Hokuriku会員。4期目の会長を務めた。

村越 了(ニックネーム:りょうちゃん)
株式会社JOINT CREW(ジョイントクルー) 代表取締役
2015年設立。システム開発事業やクラウド事業、AI 活用提案をはじめ、病児保育のDXサービス事業を展開している。
EO Hokurikuには2022年のチャプターローンチ時より入会。2026年7月より5期目の会長を務める。

――EO入会のきっかけは?数あるEOのチャプターの中で何故「EO Hokuriku」を選んだのか?

ぼっちゃん
きっかけは、EO Hokurikuメンバーでもあるしんちゃん(株式会社andUS CEO)ともう一人の別の経営者さんと3家族で旅行へ行ったのがきっかけですかね。これまでボクもいろんな経済団体に入ってきましたが、いわゆるベンチャー系・スタートアップ系が集う団体に所属したことはなく。
今後、地方が活性化していくためには、そういった方々とのブリッジ役が必要で、そのブリッジ役が多ければ多いほど、その地域は良くなるんじゃないかと思って。北陸の経済システムが良くなっていくためにも自らブリッジ役になろうと思ったのがEO Hokurikuを選んだ一番の目的です。地方にいるとなかなか都心のベンチャーやスタートアップの方々と出会う機会もないので、もちろん東京のチャプターに入るという選択肢もあったかもしれないですが、地方で考えて、そういった方たちと結びついた方が良い距離感を作れるんじゃないかなと思ったのも理由ですね。
あと裏話でいうと、入会するときに3期会長を…と言われていたので、会長をやる前提で決断してます。人数の多い都会のチャプターよりも、地方で理事や会長を受ける方が最短距離だなと思いました。「頼まれ事は試され事」精神が根付いていて、“断る”という考えもなく、とにかく「やってみよう」という感じでした。

りょうちゃん
入会のきっかけは、いーさん(INSIGHT LAB株式会社 CEO)とET(taneCREATIVE株式会社 CEO)とのご縁からですね。ETから「いーさんがEOっていう団体を北陸で立ち上げようとしているらしいよ」と聞いて、詳細を聞いて、「入れてください」って言ったのがきっかけでしたね。2020年か19年ぐらいの時に、東京のチャプターに入っていた経営者さんから、EOに誘われていたんですが、「東京の」EOと言われてもあんまりピンとこなくて…。でも北陸で立ち上がるって時には、すごくピン!ときて、ぜひ入れてくださいってなった感じでした。
体はもうずっと東京にいるわけなんですけど、やっぱり北陸でピンときたのは、自分の中でやっぱり故郷(新潟)との繋がりや故郷を良くしたいとか、故郷で頑張っている人と繋がりたいとか、その思いが強かったと振り返ってみて気づきました。

トムさん
最初は2019年に EO Tokyo Centralに入ったんですが、そのきっかけは当時一緒に仕事をしていた漫画の編集者(佐渡島庸平 氏)が「最近EOってものに入ったんですけど、これがすごくいいんですよ。特にフォーラムっていうコンテンツがあって…」みたいな話をしてくれて。それで、そんなに面白い集まりがあるなら…と紹介してもらい、入会しました。
ただ、EO Tokyo Centralは人数が多いけど知り合いが他におらず、当時は月例会にはほとんど参加しませんでした。
だからEO Hokurikuに入るまでは、EOの繋がりは基本フォーラムだけだったんです。
あと、ボク自身は一応富山で生まれ育っているということもあり、いつかは富山に恩返しというか、何か絡めたらいいなと思っていましたが、一度県外に出てしまうと、“よそ者”で、それがスッと入っていける土地柄でもなく…。そんな中、2022年にEO Hokurikuが立ち上がると聞き、興味本位でローンチパーティーに参加しました。とはいえ入会を即決したわけではなく、知らない人に自分から積極的に声をかけるタイプではなかったので、とりあえずいーさんとしんちゃんだけにご挨拶して帰って来たという感じでした。その際、新潟(上越市・岩の原ワイナリー)で開催される北陸最初の月例会に誘ってもらったので、どんな人が集まってるんだろうと再度参加してみたんです。そしたら初年度の理事メンバー(ひでちゃん(株式会社リレイティブ CEO)、やっちー(株式会社ヴァレインHD CEO))と同じテーブルになって、「トムさん入りましょうよ!入るしかないですよ!」っていう強烈な勧誘を受けました(笑)
あの当時は富山の実家にもそんなに帰っていなかったし、 EO Tokyo Centralにも入ってるから、正直悩んだんですけど…何度も熱烈にプッシュされるうちに、なんとなく直感的に、「入ったら地元との繋がりが増えるかな…」って思って。それで、その月例会の終了時には「わかりました、入ります」って(笑)

――EOの活動で気に入っているコンテンツや文化は?

りょうちゃん
ボクはやっぱりフォーラム(※1)が一番気に入っているコンテンツですね。
フォーラム以外で挙げるなら月例会や理事活動…共通してるのは「人がコンテンツ」というところで、EOの仲間に会うと、気づきがない時がないんですよね。

※1 フォーラムとは…
絶対的な心理的安全性と守秘義務のもとに、心を開いて問題や経験を共有し、学びあえる場。フォーラムは、起業家同士が安全な環境のもとで経験を共有し、学びあえるための場として、1976年にYPOメンバーにより創設されました。EOには1991年から導入されており、その最も価値ある活動の一つです。
起業家の悩みは、同じ立場にあるものにしか理解できないことが多くあります。フォーラムでは仲間を信頼して心を開き、様々な問題を共有し、話し合える場を提供します。
成功や失敗も含めたさまざまな経験がシェアされ、そこから相互に得られる気づきや発想が、新たな解決策や次のステップへの示唆をもたらします。

ぼっちゃん
ボクが気に入ってるのは「これ学ぼう!」と思ったときのスピード感ですね。いわゆる塾(※2)みたいなものをすぐに立ち上げて、学べるコンテンツに変えるという…そういったところがめちゃくちゃ好きなのと、ボクはLALA(※3)が大好きで、他のメンバーの会社へ行って、経営戦略やいろんな学びを得て、こういったところで手を取り合えないかとか、そういった思考を動かすという作業がそこにあるっていうのが結構大事で。だからボクはLALAと塾がめっちゃ好きですかね。

※2 塾とは…
EO Hokurikuのメンバーや他チャプターのメンバーや、その他講師を迎え、経験シェアを受けて学べる機会が「塾」です。メンバーの中でも、特に成長の著しいメンバーや、特定の分野での経験が豊かなメンバー、外部での活躍や成果の著しい経営者・有識者から、成功談・失敗談など様々な経験シェアを受けたり、特定の専門領域の、他では聞けない知見の提供を受けたりすることができる、密度の高い学びの場となっています。
講師として発表する側にとっても、自身の経験や知見をまとめ、メンバーからの質問やフィードバックを受けることを通して、刺激や発見を得られる機会となっています。

※3 LALA
LALAとは、『Lunch Around Learn Around』の略で、1年間をかけて、4〜5名程度の固定されたメンバーで、各メンバーのオフィスを訪問し、そのメンバーのこれまでの人生や事業についてプレゼンをし、その後ランチを一緒にするというコンテンツです。メンバーの理解を深めていくプログラムの一つで、毎年メンバーを入れ替えて実施しています。永続的にメンバーを固定して行うフォーラムとは違った学びや繋がりが広がります。

トムさん
ボクも EO Tokyo Central時代からフォーラムは好きでした。でも実際にはフォーラムにアサインされるまで半年待たされたんですよ。6月に入って12月にようやくフォーラムに入る、みたいな。でも入会して、もうお金も払ってるんで、何か動かないと勿体ないなと思って。当時からEO Tokyo Centralでは塾が頻繁に開催されていて、リアルにホリエモンが来る塾があってロケット事業の話が聞けたり、変わったところだと、催眠療法の先生が来てその場で実際に催眠をかけたり、私立探偵から浮気調査の話を聞けたり。それは面白いなと思って参加していましたね。あと、LALAにも何度か参加していて、そこで出会った人って、その後も関係が続くんですよね。えんちゃん(株式会社SAKURUG CEO)とか(笑) そうやってご縁でつながった人がちょっとずつ増えてきて、そこから人脈が広がったりもしています。

――会長を務める中での不安と期待は?

ぼっちゃん
入会と同時に会長をやるって決めていたので、どちらかというと楽しみというか。ボクってやっぱり自社では3代目で、EO Hokurikuも3期目の会長だったですが、普段は「どうしたら長寿企業になるんだろう」っていうのがボクの会社経営のスタイルで、立ち上がったばっかりのこの団体を短期でどうやって成果を残すかという、いわゆる短期勝負のPL経営を学ぶ機会っていうのが実はあんまりなかったっていうのが正直なところなんですよね。 なのでこの単年度制の中で、会長をやる時には自分のやりたいことをチャレンジしてみようっていうのが大前提だったので、いろんなチャプターを見に行ってみて、違いを知ったり、調べたりしながら、こんなことをやってみようというワクワク感がありました。
ただ、やっぱりいざやろうとなった時に、いろんな課題もあり、自分のやりたいことというよりも、やっぱり会全体のことを考えて、長く継続していくようなフェーズの動きをしないといけないなという風に切り替えたので、そこはちょっと悩んだというか…、何が正解だったのか、みたいなのは未だに思うところではありますけど。だからやりたいことというよりも、やらねばいけないことに舵を切ったという感じでしたね。
そんな中、チャレンジしたことのひとつとしては、メンターメンティー制度を取り入れたことが挙げられますね。当時のやりたいことだったかっていうとクエスチョンな部分もありますが、結果としていい刺激になったんじゃないかなとは思います。

トムさん
EO Hokuriku入会と同時に(半ば騙される形で)ラーニング理事になりましたが、ボクは内省的なクリエイターにありがちなタイプで、大勢が集まっているところで自分から積極的に名刺交換をしに行くタイプじゃないし、人前で喋るのもすごく苦手意識があって、社員たちの前で喋るのすら億劫な人間だったんですよ。それが、起業家・経営者たちを前に、司会をしなきゃいけないっていうのは相当のプレッシャーで。
でも、引き受けた以上はとにかくやらなきゃってスイッチが入って。毎月毎月、場数を踏みながら、ちょっとずつ自分らしい創意工夫もしながら1年完走することができました。気が付けば自分が苦手だと思っていたことが少し克服できているなという実感が沸いて。その結果として、初年度の「パスオブリーダーシップ」というアワードをいただいたんですけど、そういうのもひっくるめてこの年齢でもまだ変われる、成長できる余地があるんだって思ったのが、会長を意識した最初のきっかけですね。会長をやったらもっと成長できるのかなって。
全国の理事が沖縄に集まるイベントで、北陸メンバーだけで部屋飲みしていた時に、正直、記憶はないけど「会長やりたい」って酔っ払って言っていたらしくて(笑)
とはいえ、実際にぼっちゃんから「トムさん、4期目の会長お願いします!」と連絡いただいた時に、「できるかな、オレ…」って一瞬迷ったけど、「会長やりたい」という気持ちにウソはなかったと思えたので、その場で受けることを決めました。
ぼっちゃんが会長をした3期はいろいろ苦労も多くて、その上に積み上がってる4期なので、正直ボクはそんな苦労はしていません。むしろ整えてもらった上で、のびのびと自分の持ち味を発揮しよう!みたいなノリで完走することができたので、本当に感謝してます。結果として会長はやってよかったなと大満足しています。

りょうちゃん
ボクはこれから始まる5期の会長なので、まだ始まってはいないんですけど、会長を引き受けて準備をする中で、ものすごいプレッシャーだなって感じるのが正直なところです。今感じているプレッシャーを歴代の会長たちは乗り越えてこうきているんだって思ったら、リスペクトが増しました。今よりステージを上げると決めて、自分が当事者になると決めたからこそ、運営側の苦労やそこで見える景色、これからどんな景色を見ようとしてるのかとか、いろんなものが見えてくるんだなって気づきがあるなと。
そんな中で5期の取り組みとして3カ年計画を立てたことが1つのチャレンジです。
EO Hokuriku自体が5年目に差し掛かるところで、明確に第2創業期だという感じがしたので、今までの歴代会長が紡いでくれたバトンを受け取って、それを第2創業期のフェーズに変えて、さらに活かし、伸ばしていく必要があるなと思い、 3カ年計画を立てました。それに伴って、今まで脈々と続いてきた「グローカル」という重要なキーワードをさらにブラッシュアップして、表現を変えさせてもらうみたいなところもチャレンジの1つです。起業家として自分で事業を立ち上げてきましたが、今回は、自分じゃない人が立ち上げたEO Hokurikuという組織の5期目でバトンを受け取って、先代たちがどういう思いで作り上げ、どう維持してきて、これをいろんな地域とか、メンバーとか、自分自身とか、いろんなステークホルダーのためにどういう方向を目指して、どうしていくべきだろうと考えるのは慣れてなかったので、すっごい大変だなと感じてるんですけど、でもそれがその自分の経営者筋肉を鍛えるステップになるんだな、と貴重な機会だなと感じています。

前編締めくくり

事業成長、組織づくり、そして経営者としての覚悟と挑戦。これまでの歩みを振り返りながら語られた言葉の一つひとつから、EOで会長を務める責任の重みも垣間見えました。後編では、EOとの出会いや仲間との学び、そしてこれから描く未来についてさらに深く伺います。

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